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キャンプで火をおこすとき、いちばん頼りになるのが着火剤です。ライターの小さな火を、炭や薪が燃え続ける大きさまで育ててくれます。ただ、売り場に行くとブロック、ジェル、シート、小袋と形がばらばらで、1回にいくらかかるのか、何分燃えるのかも、箱を見比べないと分かりません。
そこでこの記事では、着火剤を出しているメーカーの中からユニフレーム、ロゴス、スノーピーク、キャプテンスタッグの4メーカー6製品を選び、2026年10月15日に各社の公式ページを開いて、材料、燃焼時間、入り数、価格を取り直しました。スノーピークは取扱説明書のPDFも読み、注意書きをそのまま拾っています。
後半では、キャプテンスタッグ公式が公開している火起こしの手順をもとに、炭と焚き火それぞれの火のつけ方を整理しました。さらに、NITE(製品評価技術基盤機構)と消費者庁の資料から、着火剤でやけどをしないための注意もまとめています。数字はすべて公式と官公庁の資料にあるものだけで、使ってみた感想や評判は入れていません。



着火剤とは 3つの形と選ぶ前に知っておくこと
着火剤は、ライターやマッチの火を受けて、しばらく燃え続けることで炭や薪に火を移すための燃料です。キャプテンスタッグ公式の特集「初心者でも簡単な火起こしの方法とコツ」(2016年12月26日公開、2026年8月25日更新)では、着火剤を主にジェルタイプと固形タイプに分けています。
ジェルタイプには、チューブに入ったものと、パック(パウチ)に入ったものがあります。固形タイプには、割って使うブロックタイプと、薄いシートタイプがあります。この記事では見た目で分かりやすいように、ジェル、固形ブロック、シートと小袋の3つの形に分けて話を進めます。
ジェルは量を調節できるが継ぎ足しはできない
キャプテンスタッグ公式によると、チューブのジェルは、火をつける前なら固形タイプより細かく量を調節できます。火が燃え移りやすく、できるだけ時間をかけずに楽に着火したいときに向いている、とも書かれています。
その一方で、同じ特集にはジェルは継ぎ足しができないと書かれ、燃焼中の「継ぎ足し厳禁」を徹底するよう呼びかけています。屋外や明るい日中は火がついているか確認しにくいため、炎の色がオレンジ色になるよう設計している、という説明もあります。ジェルを選ぶなら、この継ぎ足し禁止の決まりとセットで覚えておく必要があります。
固形は割るだけで使える
固形のブロックタイプは、切り込みで一定の量に区切られている商品が多く、割るだけで使えます。シートタイプは、ブロックのようにボロボロとくずれる心配がなく、焚き火台やグリルの小さなすき間にも入れやすい、というのがキャプテンスタッグ公式の説明です。今回比べる6製品のうち、5製品がこの固形の仲間です。


先に結論 4メーカー6製品の比較表
細かい話の前に、今回の6製品を1つの表にまとめます。燃焼時間は1個(1片)あたりの公式の目安です。1回あたりの価格は、公式の価格を入り数で割って計算しました。スノーピークの燃焼時間は、公式ページに「燃焼時間が長い」とだけ書かれていて、分数は書かれていません。

| 製品 | 形と主な材料 | 燃焼時間(1個) | 入り数 | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| ユニフレーム 森の着火材 | ブロック 間伐材の木くずとロウ | 約7分 | 12回分 | 440円 |
| ユニフレーム 森の着火材 36片 | ブロック 間伐材の木くずとロウ | 約7分 | 36回分 | 1,320円 |
| ロゴス 防水ファイヤーライター・12 | ブロック パラフィン | 約10分 | 12個 | 680円 |
| ロゴス 防水ファイヤーライター・24 | ブロック パラフィン | 約10分 | 24個 | 980円 |
| スノーピーク フィールド着火剤 N-070 | 小袋 パラフィンなど | 数字なし | 50個 | 990円 |
| キャプテンスタッグ UJ-513 | シート パルプ | 約5分 | 15片 | 770円 |
価格は、ユニフレーム、ロゴス、スノーピークが公式サイトや公式オンラインストアの販売価格、キャプテンスタッグはメーカー希望小売価格の税込です。ロゴスのゲル状の着火剤「着火燃 280g」は公式ページがOPEN価格の表示で、燃焼時間の数字もないため、表には入れず、メーカー別の章で紹介します。
メーカー別に見る 6製品の特徴
ユニフレーム 森の着火材は間伐材とロウで作る

ユニフレームの森の着火材は、公式ページで「におわず、ゆっくり燃える安心の着火材」と紹介されています。材質は、木材破砕屑(新潟県産の間伐材)、リサイクルパラフィンワックス(蝋)、ステアリン酸(脂肪酸)の3つです。間伐材を利用して作られていて、「材」という字を使っていることに、自然への感謝と安心・安全へのこだわりがある、と書かれています。
燃焼時間は1片で約7分間です。12回分が440円、36片が1,320円で、どちらも1回あたりに直すと約37円になります。公式ページには、全て手作業で作っているため若干の型崩れや木屑が落ちている場合があること、使う間伐材によって質感が変わることも書かれています。




出典 ユニフレーム公式
公式ページでは製造工程も写真で紹介されています。間伐材を細かく砕いてロウと混ぜ合わせ、型で成型し、固めて出来上がり、という3つの工程です。木くずが見える見た目なので、ほかの白いブロックとはひと目で区別がつきます。ユニフレームの焚き火台と一緒にそろえたい人は、ユニフレームの焚き火台比較もあわせて見てください。


ロゴス 防水ファイヤーライターは水に濡れても燃える

ロゴスの防水ファイヤーライターは、公式ページで1989年発売以来のロングセラーと紹介されています。いちばんの特長は、水に濡れても燃える強力な火力です。完全防水仕様なので湿気ることがなく、保管場所の湿度など環境に気を配る必要がない、緊急時の火種としても活躍する、と書かれています。
主成分はパラフィンで、燃焼時間の目安は約10分です。今回の6製品の中でいちばん長い数字ですが、公式ページには、燃焼時間は製品の保管状況や使用環境により大きく異なる場合がある、という注記も付いています。1個は約幅3×奥行3×高さ2.7cm、重さは約13gです。




出典 ロゴス公式
12個入りの防水ファイヤーライター・12は680円、24個入りの防水ファイヤーライター・24は980円です。1個あたりに直すと、12個入りは約57円、24個入りは約41円で、24個入りのほうが1個あたり約16円安くなります。本体のサイズは、12個入りが約幅16×奥行11×高さ3cmで総重量は約180g、24個入りが約21.5×16×3cmで約350gです。

使い方も公式ページに載っています。ロストル(炭をのせる網)の上に置き、木炭をのせてから、柄の長いライターなどで着火します。目安は木炭1kgに対して1~2個です。ロゴスの焚き火台を使っている人は、ロゴスの焚き火台比較も参考になります。

ロゴス
防水ファイヤーライター・12
No.83010004/公式オンラインショップ 680円(税込・2026年10月15日時点)

ロゴス
防水ファイヤーライター・24
No.83010001/公式オンラインショップ 980円(税込・2026年10月15日時点)

ロゴスには、ゲル状の着火剤「着火燃 280g」もあります。公式ページの説明は、木炭の着火に不可欠なゲル状着火剤で、一番底の木炭に塗りつけ、その上にさらに木炭を積み上げてから着火する、という使い方です。価格はOPEN価格の表示で、燃焼時間の数字は書かれていません。ジェルやゲルの着火剤を使うときは、後で紹介する継ぎ足し禁止の注意を必ず守ってください。

スノーピーク フィールド着火剤は袋のまま火をつける

スノーピークのフィールド着火剤N-070は、小分けになった袋のまま着火できる着火剤です。公式ページでは、キャンプでの焚火をもっと気軽に体験してもらうために企画した、と説明されています。成分は安全性の高いパラフィンを採用していて、着火した後の燃焼時間が長く火おこしに最適、と書かれています。
セットの中身は、着火剤50個と収納ケースです。着火剤は1個2.5gで、ケースは直径90×高さ45mm、重さ60gのスチール製です。引火温度は65℃と公表されています。価格は990円なので、1個あたりは約20円です。取扱説明書では1回に使うのは1〜2個とされていて、2個使っても約40円になります。



出典 スノーピーク公式
取扱説明書には、付属の収納ケースには着火剤を10個まで入れられること、10個を超えて無理に入れるとケースの変形や着火剤が破れる恐れがあることも書かれています。50個のうち10個をケースに入れて持ち出し、残りは家で保管する、という使い方を想定したセットです。スノーピークの焚き火台を持っている人は、スノーピーク焚火台のサイズ比較も見てください。

キャプテンスタッグ UJ-513は薄さ2mmのシート

キャプテンスタッグのUJ-513 スウェーデン ファイアーライター 5枚組は、シートの形をした着火剤です。1枚の大きさは約95×195×2mmで、3つに分かれるシートが5枚入っているので、合計15片として使えます。材質はパルプで、ステアリン(植物油)を含んでいます。原産国はスウェーデンです。
公式ページでは、高い防水性で濡れても使える、薄型収納でソロキャンプに最適、と紹介されています。燃焼時間は1枚の3分の1で約5分です。メーカー希望小売価格は税込770円なので、1片あたりは約51円です。

薄いシートは、焚き火台やグリルの小さなすき間にも入れやすいのが特長です。荷物を小さくまとめたいソロキャンプなら、ソロ向け焚き火台の比較とあわせて考えると、収納の大きさをそろえやすくなります。

キャプテンスタッグ
スウェーデン ファイアーライター 5枚組
UJ-513/メーカー希望小売価格 770円(税込・2026年10月15日時点)
燃焼時間と1回あたりの価格で比べる

1個あたりの燃焼時間は、ロゴスの防水ファイヤーライターが約10分、ユニフレームの森の着火材が約7分、キャプテンスタッグのUJ-513が約5分です。スノーピークは分数を公表していません。ロゴスは保管状況や使用環境で大きく異なる場合がある、キャプテンスタッグは燃焼条件により異なる、とそれぞれ注記しています。
燃焼時間が長いほど、炭や薪に火が移るまで待ってくれるので、火おこしに慣れていないうちは心強い数字です。ただし、どのメーカーも条件で変わると書いているので、何分あれば必ず火がつく、という数字ではありません。

1回あたりの価格は、スノーピークのN-070が約20円でいちばん安く、ユニフレームの森の着火材が約37円、ロゴスの24個入りが約41円、キャプテンスタッグのUJ-513が約51円、ロゴスの12個入りが約57円と続きます。下の表は、燃焼時間と1回あたりの価格を並べたものです。
| 製品 | 1回あたりの価格 | 計算 | 燃焼時間(1個) |
|---|---|---|---|
| スノーピーク N-070 | 約20円(2個なら約40円) | 990円÷50個 | 数字なし |
| ユニフレーム 森の着火材 | 約37円 | 440円÷12回分 | 約7分 |
| ユニフレーム 森の着火材 36片 | 約37円 | 1,320円÷36回分 | 約7分 |
| ロゴス 防水ファイヤーライター・24 | 約41円 | 980円÷24個 | 約10分 |
| キャプテンスタッグ UJ-513 | 約51円 | 770円÷15片 | 約5分 |
| ロゴス 防水ファイヤーライター・12 | 約57円 | 680円÷12個 | 約10分 |
ここで気をつけたいのは、1回に使う量が製品ごとに違うことです。スノーピークは取扱説明書で1回の使用限度を2個までとしていて、ロゴスは木炭1kgに対して1~2個を目安にしています。1個の値段だけで比べず、自分がいつも使う炭や薪の量で、何個使うかを考えてから比べてください。
着火剤の使い方 炭に火をつける手順

ここからは、キャプテンスタッグ公式の特集「初心者でも簡単な火起こしの方法とコツ」にある手順をもとに、炭に火をつける方法を整理します。いちばん大事なのは、着火剤を炭の下に置くことです。
1 着火剤は炭の下に置く
まず、着火剤を適量、燃料用の目皿の上に置きます。火は下から上へ燃え広がるので、木炭の上に着火剤を置いても、木炭の表面が燃えるだけで効率よく燃え広がりません。ワイヤーの目皿でゼリー状の着火剤を使うときは、新聞紙などを目皿の上に敷くと、着火剤が下に落ちずに便利だと書かれています。
2 炭は井桁に組んで空気の通り道を作る
次に、着火剤の上に適量の木炭を組むように置いてから、着火剤に点火します。一度にたくさんの木炭の火をおこすのは大変なので、少量の木炭の火をおこし、それを種火にして木炭を足していくのがおすすめです。木炭はくっつけずに、空気の通り道をあけるように井桁状に組み上げると火が回りやすくなります。
3 半分以上燃えるまでゆっくり扇ぐ
木炭に火がついたら、木炭の半分以上が燃えるまで、うちわなどで風を送ります。強く扇ぎすぎると、灰を巻き上げたり、着火剤の炎を消してしまったりすることがあります。木炭の燃え方を見ながら、ゆっくり扇いで風の強さを調節してください。
着火剤がないときは、新聞紙などを丸めて点火し、新聞紙を覆うように炭を置く方法もあります。ただし、風が強い日は火のついた新聞紙が飛ばされないよう、十分に注意が必要です。
火起こし器を使うときの着火剤の量

キャプテンスタッグ公式は、特に火がおきにくい備長炭には、着火剤だけでなく火起こし器を使うか、火のおきやすい木炭と一緒に使うことをすすめています。火起こし器は煙突のような筒で、中の空気が温められて上がると下から空気が入る「煙突効果」で、効率よく火をおこせます。
同じ特集にある火起こし器の目安では、1回に長さ15〜17cmの炭を約1.5〜2.0kg入れます。着火剤の量は、パック燃料30gなら一般炭で2パック、備長炭やオガ備長炭で4パック、パック燃料20gなら3パックと6パック、チューブの携帯用燃料なら60〜80gと120〜140gです。備長炭はおよそ2倍の量が目安になっています。新聞紙なら一般炭は4枚で火がおこせますが、備長炭とオガ備長炭は新聞紙では着火できない、と書かれています。
炭は立てて入れると火が回りやすく、着火剤が燃えつきても炭にある程度火がついていれば、煙突効果で自然に炭火がおきてきます。この使い方の説明にも、燃焼中の着火剤のつぎたしは絶対にしないでください、という警告が付いています。
焚き火のやり方 着火剤から薪へ火を育てる

焚き火の火おこしも、着火剤があると簡単になります。キャプテンスタッグ公式の特集「火起こしのコツ 焚き火を楽しむ秋冬キャンプ」では、炭火をおこすときと同じ要領で薪を組み、着火剤を使って火をおこす方法が紹介されています。
焚き火の基本は、最初に小さな火をおこし、少しずつ大きな薪へ火を移していくことです。いきなり太い薪に火をつけようとしても燃えません。同じ特集では、準備する薪を3つの太さに分けています。割り箸のような小さく細い薪や枝を少し、少し太めで長さのある中くらいの薪を多めに、大きく太い薪を中くらいの量です。
細い薪から順に火を移す
手順は、着火剤の上に細い薪を組み、着火剤に火をつけて細い薪に火を移すところから始まります。細い薪がしっかり燃えたら中くらいの薪、中くらいの薪が燃えたら太い薪へと、順に火を移していきます。大きな薪がしっかり燃えるようになれば成功です。細い薪は最初の火おこしに必要ですが、火がおきてしまえば使いません。
火を大きくしようとして、一度に大量の薪をくべると、火が燻ってしまいます。あわてずに、火を育てるつもりで少しずつ薪を足すのがコツです。炭があれば種火にもなるので、薪と一緒に火をつけて炭火として育てておくとよい、とも書かれています。
薪は乾いたものを買うのが近道
薪はしっかり乾燥していることが前提です。キャプテンスタッグ公式は、キャンプ場の多くで薪を売っているので、現地で買うほうがよいとしています。キャンプ場のまわりで枝を拾い集めるのは楽しそうに見えますが、湿っていたり、ちょうどよい太さの枝が見つからなかったりして、思いどおりにいかないことが多いそうです。
煙ばかりのときは空気が足りない
火が勢いよく燃えるには酸素が必要です。煙ばかり出て燻っていたり、すぐ消えそうになったりするときは、酸欠が原因であることが多いと書かれています。このとき、火に顔を近づけて息を吹きかけるのは危険です。火の粉が顔にかかったり、灰が目に入ったりすることがあるので、火吹き棒やうちわなどの道具を使いましょう。
焚き火を終えたら、燃えた薪や炭はキャンプ場の指示にしたがって片付けます。見た目は消えていても、内部で火が燻っていることがあるので、周りにばらまいて帰るのは絶対にやめましょう。焚き火台の大きさから選び直したい人は、焚き火台のおすすめ比較も参考にしてください。


着火剤の安全 公式資料が呼びかける注意
着火剤は火をつけるための道具なので、使い方を間違えると大きなやけどにつながります。ここでは、NITEと消費者庁の資料、スノーピークの取扱説明書に書かれた注意を、そのままの意味で整理します。
一度火を点けたら継ぎ足さない

NITEは2024年7月12日の「真夏の製品事故アラート」で、着火剤で気をつけるポイントの1つ目に、一度火を点けたら着火剤の継ぎ足しをしないことを挙げています。すでに火がついている炭に着火剤を継ぎ足すと、大きな炎が上がり、やけどや火災に至る場合があります。特に炎天下では着火剤の炎が見えにくいため、気づいたときには重傷になることがある、とも書かれています。
消費者庁が平成27年7月29日に出した資料では、バーベキューで使う加熱調理器具として、83.2%の人が炭(薪)グリルを挙げています。そのうえで、炭(薪)グリルを使う1,664人に聞いたところ、火の勢いが弱いときにゼリー状の着火剤を継ぎ足して使ったことがある人は33.5%でした。回答者全体で見ると27.9%です。消費者庁は、着火剤には揮発性が高く引火しやすいメチルアルコールが使われているため、火に近づけると引火・爆発することがある、と注意しています。
残り火への使用で起きた事故

NITEの資料では、2003年4月に大阪府で起きた事故が紹介されています。公園でバーベキューをしていて、いったん中断したあと、再開しようと残り火があるところにゼリー状の着火剤を使ったところ、「ボン」という音がして、2〜3メートル離れた場所にいた女性の衣服が燃えて重傷を負い、ほかの2名も軽いやけどを負った、という事故です。
原因は、メチルアルコールを主成分とした着火剤の揮発した成分に、残り火から引火したことと考えられています。NITEは、チューブ式やパウチ式の容器で売られている着火剤には、継ぎ足しを禁止する警告文が付けられているものが多いので、使う前によく読むよう呼びかけています。
消毒用アルコールを着火剤にしない
NITEが挙げる2つ目のポイントは、消毒用アルコールを着火剤として使わないことです。新聞紙などに消毒用アルコールを染み込ませて着火剤として入れたり、火元に直接アルコールをかけたりすると、急激かつ爆発的に燃え上がり大変危険です。資料には、前年の5月に死亡事故も起きていると書かれています。手元に着火剤がないときも、アルコールで代わりにしようとしないでください。
スノーピークの取扱説明書にある注意

固形の着火剤にも、守るべき決まりがあります。スノーピークのフィールド着火剤の取扱説明書では、1回の使用限度数量を2個までとし、3個以上を同時に使うと炎が大きくなり大変危険だと書いています。炎の上から追加したり投げ入れたりしないこと、ほかの着火剤と一緒に使わないことも、はっきり書かれています。
ほかにも、火がついている間はその火で調理や加熱をしないこと、テントの中など閉めきった空間では使わないこと、火がついた着火剤を焚火台やバーベキューコンロの外へ動かさないことが挙げられています。保管については、直射日光を避け、炎天下の車中、ストーブの周り、砂浜や河原の石の上、金属面や舗装路面の上には置かないこと、衣類のポケットに入れたままにしないこと、子どもの手の届かない所に置くことが書かれています。
使う前には、周りに燃える物がないこと、安全であることを確かめてから使うよう警告しています。薪や炭をのせるときは、火のつきをよくするために隙間をあける、という使い方の説明もあります。ほかのメーカーの着火剤を使うときも、パッケージや取扱説明書の注意を読んでから火をつけてください。
迷ったときの選び方

ここまでの比較を、4つの質問にまとめました。上から順に答えていくと、6製品の中から候補が絞れます。
1つ目は、何に火をつけるかです。ロゴスの防水ファイヤーライターは炭や薪の着火に最適、キャプテンスタッグのUJ-513はバーベキューや焚き火の着火に、と公式に書かれています。炭に塗って使うゲルなら、ロゴスの着火燃のように木炭の着火用とはっきり書かれたものを選びます。
2つ目は、雨や湿気が心配かどうかです。防水をうたっているのは、今回の中ではロゴスの防水ファイヤーライターとキャプテンスタッグのUJ-513です。ロゴスは完全防水仕様で湿気ることがない、UJ-513は高い防水性で濡れても使える、と説明しています。スノーピークの取扱説明書には、雨の中に放置したり湿気の多い所に保管したりすると着火性が弱まる可能性がある、と書かれています。
3つ目は、荷物の大きさです。薄さ2mmのシートを5枚重ねるUJ-513か、直径90×高さ45mmのケースに10個まで入れて持ち出せるN-070が、小さくまとめやすい候補です。4つ目は材料で、間伐材とロウで作られ、におわず、ゆっくり燃えると説明されているのがユニフレームの森の着火材です。


よくある質問
着火剤は何個使えばいい?
製品によって目安が違います。ロゴスの防水ファイヤーライターは木炭1kgに対して1~2個、スノーピークのフィールド着火剤は1回1〜2個で、取扱説明書では2個までとしています。キャプテンスタッグ公式の火起こし器の目安では、備長炭は一般炭のおよそ2倍の着火剤を使います。必ず使う製品の公式の目安に合わせてください。
火が消えそうなとき、着火剤を足してもいい?
足してはいけません。NITEは一度火を点けたら着火剤の継ぎ足しをしないよう呼びかけていて、消費者庁も、炭に一度火をつけたら、特にゼリー状の着火剤の継ぎ足しは絶対にしないよう注意しています。火が弱いときは、細い薪を足す、空気を送るといった方法で火を育て直してください。
着火剤の代わりになるものはある?
キャプテンスタッグ公式は、着火剤がないときは新聞紙などを丸めて点火し、新聞紙を覆うように炭を置く方法を紹介しています。ただし、火起こし器の目安では、新聞紙で火がおこせるのは一般炭だけで、備長炭やオガ備長炭は着火できないと書かれています。消毒用アルコールは、NITEが着火剤として使わないよう呼びかけているので、代わりにしないでください。
雨の日でも使える?
ロゴスの防水ファイヤーライターは、水に濡れても燃える完全防水仕様と説明されています。キャプテンスタッグのUJ-513も、高い防水性で濡れても使える、とされています。ただし、薪や炭そのものが濡れていると火は育ちにくいので、乾いた薪を用意することが先です。
着火剤はどう保管すればいい?
スノーピークの取扱説明書では、高温多湿の場所を避け、通気性のよい場所に保管するよう書かれています。炎天下の車の中やストーブの近く、子どもの手の届く所には置かず、食品やペットのエサと一緒にもしないでください。航空機内には持ち込めない、とも書かれています。
まとめ
着火剤は、ジェル、固形ブロック、シートや小袋の形があり、今回比べた4メーカー6製品では、1個あたりの燃焼時間が約5分から約10分、1回あたりの価格が約20円から約57円と、同じ着火剤でも中身が大きく違いました。何に火をつけるか、雨の心配があるか、荷物を小さくしたいか、の順に考えると、自分に合うものが見つけやすくなります。
使い方の基本は、着火剤を炭や薪の下に置き、空気の通り道をあけて組み、小さな火から育てることです。そして、一度火がついたら着火剤は足さないこと、消毒用アルコールを代わりに使わないことは、NITEと消費者庁がそろって呼びかけている決まりです。
この記事の数字は、すべて2026年10月15日に各メーカーの公式ページと取扱説明書、NITEと消費者庁の資料で確かめたものです。焚き火台から選びたい人は焚き火台のおすすめ比較も、焚き火ができるキャンプ場を探すならキャンプ場マップもあわせて見てください。
参考にした公的資料は、NITE 真夏の製品事故アラート(2024年7月12日)とその資料PDF、消費者庁 バーベキューにおける食中毒・火傷に注意(平成27年7月29日)です。火おこしの手順はキャプテンスタッグ公式の火起こしの特集と焚き火の火起こしの特集、注意書きはスノーピーク フィールド着火剤の取扱説明書をもとにしています。

ロゴス
防水ファイヤーライター・12
No.83010004/公式オンラインショップ 680円(税込・2026年10月15日時点)





