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焚き火の火をライターやマッチではなく、ファイヤースターターで起こしてみたい。そう思って調べると、メタルマッチ、ファイヤースチール、マグネシウム棒など呼び方がばらばらで、どれを選べばいいのか迷いますよね。
ファイヤースターターは、金属の棒(ロッド)を金属の板(ストライカー)でこすって火花を出し、その火花で燃えやすい物に火をつける道具です。この記事では、メーカー4社(Light My Fire、ブッシュクラフト、Mt.SUMI、Morakniv)の公式ページを2026年10月15日に読み、火花の温度、使える回数、ロッドの大きさ、公式ストアの価格を同じ表に並べました。数字はすべて公式ページに書いてあるものだけを使っています。


結論 6本の公式の数字をひとつの表で

まず全体像です。火花の温度は、Light My Fireが2980℃、ブッシュクラフトのメタルマッチプロ2.1が3000℃、ファイヤーメーカーが約3,000℃と書いていて、各社ほぼ同じ3,000℃前後です。差が大きいのは使える回数とロッドの大きさです。
使える回数は、Light My Fireのスカウトが最大3000回、アーミーが最大12,000回、ブッシュクラフトのメタルマッチ(ファイヤースチール)が約12,000回です。ロッドの大きさは、ふつうの物が長さ60〜70mmほどなのに対して、ブッシュクラフトのファイヤーメーカーは200×13mmと、ひとまわりもふたまわりも大きく作られています。
| 商品 | 火花の温度 | 使える回数 | ロッドの大きさ | 公式ストアの価格 |
|---|---|---|---|---|
| Light My Fire スカウト | 2980℃ | 最大3000回 | 公式に記載なし | 確認できず |
| Light My Fire アーミー | 2980℃ | 最大12,000回 | 公式に記載なし | 確認できず |
| ブッシュクラフト メタルマッチプロ2.1 | 3000℃ | 記載なし | 約60×9.5mm | 2,860円 |
| ブッシュクラフト メタルマッチ | 記載なし | 約12,000回 | 約60×9.5mm | 2,750円 |
| ブッシュクラフト ファイヤーメーカー | 約3,000℃ | 記載なし | 200×13mm | 6,930円 |
| Mt.SUMI ファイヤースターター | 記載なし | 記載なし | 70×φ8mm | 1,780円(売り切れ表示) |
Light My Fireはスウェーデンのメーカーで、日本の公式ストアでの価格は確認できなかったため、価格は書いていません。Mt.SUMIは2026年10月15日の時点で公式ストアが売り切れの表示でした。
ファイヤースターターとは? ライターとの違いと3つの形
Light My Fireの説明では、FireSteelはマグネシウムの棒と金属のストライカーでできていて、こすり合わせると火花が出ます。棒の中身は、鉄・マグネシウム・ランタン・セリウムを混ぜた合金です。ストライカーはステンレスでできています。
この道具は、1980年にスウェーデン軍のために開発されたのが始まりだと、Light My Fireは公式ブログで紹介しています。1970年代の終わりに、寒い場所や空気の薄い高い場所でも確実に火を起こせる道具が求められていたそうです。

ライターとのいちばんの違いは温度と天気への強さです。Light My Fireによると、ガスライターの炎は約1,300〜1,970℃で、寒さや風、高い所に弱いとされています。一方でFireSteelの火花は最大約2,980℃で、雨、雪、風、薄い空気の中でも使えると書かれています。
ただし、ライターの炎はずっと続くのに対して、火花は一瞬で消えます。だから、火花を受け止めてすぐに燃え出す物(火口)を用意しておくことが大切です。火口(ほくち)とは、火花や小さな火を最初に受け止める、燃えやすい材料のことです。



ファイヤースターターは3つの形がある

各社の商品を見ていくと、ファイヤースターターは大きく3つの形に分けられます。いちばん多いのは、棒とストライカーがひもでつながった形です。Light My Fireのスカウトとアーミー、ブッシュクラフトのメタルマッチプロ2.1、Mt.SUMIがこの形です。小さく軽いので、焚き火の道具箱に入れておきやすい形です。
2つ目は、ナイフの柄に棒が入っていて、刃の背でこするナイフ一体型です。Light My FireのファイヤーナイフやMoraknivのコンパニオン スパークがこれにあたります。薪を削るナイフと火を起こす道具を1本で持てるのが特徴ですが、刃物なので持ち歩きには注意が必要です(あとの章で説明します)。
3つ目は、ブッシュクラフトのファイヤーメーカーのような長いロッドの形です。ロッドが長いぶん一度に長くこすれます。ブッシュクラフトは、火花が紙の上に数秒間とどまり、新聞紙やコピー用紙に火をつけられると説明しています。

火花の温度と使える回数をくらべる
火花の温度は、どの社もほぼ3,000℃です。Light My Fireのスカウトとアーミーは2980℃、ブッシュクラフトのメタルマッチプロ2.1は3000℃、ファイヤーメーカーは約3,000℃と書いています。数字の上では大きな差はありません。

差が出るのは使える回数です。Light My Fireはスカウトを最大3000回、アーミーを最大12,000回としています。アーミーはスカウトの大きい兄弟分という位置づけで、回数はスカウトの4倍です。ブッシュクラフトのメタルマッチ(ファイヤースチール)は約12,000回使えると書いています。
ただし、この回数はメーカーが示す目安です。Light My Fireの数字は「最大」で、ブッシュクラフトはメタルマッチプロ2.1について、消耗品で使う頻度などで製品の寿命に差が出ると書いています。長く使いたい人は、回数の多いモデルを選ぶのがひとつの目安になります。
| 商品 | 使える回数 | ほかの特徴 |
|---|---|---|
| Light My Fire スカウト | 最大3000回 | 緊急用ホイッスル120dB付き・スウェーデン製 |
| Light My Fire アーミー | 最大12,000回 | ホイッスル付き・スカウトの大きい兄弟分 |
| Light My Fire ファイヤーナイフ | 最大3000回 | 刃8.9cm・柄に棒を収納 |
| ブッシュクラフト メタルマッチ | 約12,000回 | 防水仕様・コードは着火剤にもなる550FireCord |
ファイヤースターターの使い方
ここからは、メーカーの公式の説明をもとに、火を起こす流れを順番に見ていきます。慣れれば早く火を起こせる道具です。Mt.SUMIは、慣れれば10秒ほどで火起こしができると書いています。

1 火口と水を先に用意する
Light My Fireは、火を起こす前に4つを用意するよう書いています。火花を出す道具、火口(乾いた小枝・紙・段ボール、松やにの多い木)、薪を削るためのナイフ、そして水です。水は、帰る前に火を完全に消すために必ず用意します。



出典 ブッシュクラフト公式
火口に使いやすいのが、松やにを多くふくんだ木です。ブッシュクラフトのティンダーウッドは天然の松の木から切り出した物で、ファイヤースチールだけで火をつけるときは、フェザースティック(木を薄く削って羽のようにした物)にする必要があると書かれています。Light My Fireは、松やにの多い木は1インチ角のパラフィンの着火剤が最大8分燃えるのに対して、最大20分燃えると紹介しています。

Bush Craft Inc.(ブッシュクラフト)
ティンダーウッド 300g
ティンダーウッド/公式ストア 946円(税込・2026年10月15日時点)
2 ロッドを火口に当てて、45度でこする
Light My Fireは、削りくずに対して45度の角度で、長くしっかりこするよう説明しています。ブッシュクラフトのファイヤーメーカーの説明でも、対象に押し付けるように持って、長いストロークでこするのがコツだとしています。火花が火口の上に落ちるように、ロッドの先を火口に近づけておきます。

3 つかないときは、削りかすを溜めてから
ブッシュクラフトは、火がつきにくい物には、火花が出ないようにロッドをゆっくり削って、細かい削りかす(ダスト)を先に溜め、そこに火花を落とすと一気に燃え上がると書いています。湿り気のある日や、火口が少ないときに覚えておくと役に立つ方法です。
4 小さい枝から足して、最後は水で消す
火口に炎が上がったら、Light My Fireの説明どおり、小さい枝から足していき、火が大きくなるにつれて少しずつ太い薪にします。焚き火の道具そのものについては、焚き火台のおすすめの記事で各社の公式の数字を比べています。そして、その場を離れる前には必ず水で火を完全に消します。
ファイヤースターターのおすすめ6選と火口
ここからは、公式ページで数字や特徴を確かめられた商品を、形ごとに紹介します。価格は公式ストアの税込価格で、2026年10月15日の時点のものです。
Light My Fire スウェーデン ファイヤースチール スカウト 2in1
はじめての1本に選びやすい、小さな棒とストライカーの形です。公式ページでは、火花は2980℃、最大3000回使え、濡れていても風があっても使えると書かれています。持ち手には120dBの緊急用ホイッスルが付いていて、ハンドルはバイオベースの樹脂(植物などからできた素材をふくむプラスチック)です。スウェーデン製です。

Light My Fire(ライトマイファイア)
スウェーデン ファイヤースチール スカウト 2in1
FireSteel Scout/日本の公式ストアの価格は確認できず
Light My Fire スウェーデン ファイヤースチール アーミー 2in1
スカウトの大きい兄弟分です。火花の温度は同じ2980℃で、使える回数が最大12,000回まで増えています。ホイッスル付きなのも同じです。何年も使い続けたい人に向いています。

Light My Fire(ライトマイファイア)
スウェーデン ファイヤースチール アーミー 2in1
FireSteel Army/日本の公式ストアの価格は確認できず
ブッシュクラフト メタルマッチプロ2.1
ブッシュクラフトのシリーズの中で、いちばん大きな火花が出るとしているモデルです。火花の温度は3000℃、ファイヤースチールは約108×27×20mmで重さ55g、ロッドは長さ約60mm・直径9.5mmです。ストライカーは19gで、収納すると約110×30×23mmにまとまります。公式ストアの価格は2,860円で、色はオリーブドラブとタンがあります。


Bush Craft Inc.(ブッシュクラフト)
メタルマッチプロ2.1 オリーブドラブ
メタルマッチプロ2.1/公式ストア 2,860円(税込・2026年10月15日時点)
ブッシュクラフト メタルマッチ(ファイヤースチール)
約12,000回使えるとしている、ブッシュクラフトの定番の形です。ロッドは約60×9.5mm、重さは約55gで、防水仕様です。つないでいるコードには、ほどくと着火剤にもなる550FireCordが使われています。公式ストアの価格は2,750円です。

Bush Craft Inc.(ブッシュクラフト)
メタルマッチ(ファイヤースチール)
ファイヤースチール/公式ストア 2,750円(税込・2026年10月15日時点)
ブッシュクラフト ファイヤーメーカー
ロッドが200×13mmと大きいモデルです。ブッシュクラフトの説明では、ふつうのメタルマッチは火花が飛ぶだけで、新聞紙やコピー用紙にはそのまま火がつかず、ナイフで毛羽立ちを作るなどの工夫が必要でした。ファイヤーメーカーは長いストロークでこすると、約3,000℃の火種が紙の上に数秒間とどまるので、紙にも火をつけられるとしています。

公式ストアの価格は、ストライカー付きのセーフティーグリーン限定版が6,930円、ストライカーなしの版が4,950円です。ストライカーは70×30×3.5mmで47g、長さ55cmのチェーンが付いています。限定版は色の違いで、ロッドの性能は通常版と同じだと書かれています。

Bush Craft Inc.(ブッシュクラフト)
ファイヤーメーカー(ストライカー付)セーフティーグリーン限定版
ファイヤーメーカー/公式ストア 6,930円(税込・2026年10月15日時点)
Mt.SUMI ファイヤースターター
マグネシウム棒、ブレード(スケール・栓抜き付き)、火吹き棒、ファットウッド、カラビナ付き収納袋の5点がセットになっています。これだけで火起こしができるセットという位置づけです。マグネシウム棒は120mm(持ち手50mm、マグネシウム部分70×φ8mm)、ブレードは75×20mmで厚さ1.5mm、重さは95gです。

公式ストアの価格は1,780円ですが、2026年10月15日の時点では売り切れの表示でした。ほかのお店の在庫は、下のボタンから確かめてみてください。

Mt.SUMI(マウントスミ)
ファイヤースターター
ON1904FS/公式ストア 1,780円(税込・2026年10月15日時点)・公式ストアは売り切れ表示
ナイフ一体型を選ぶときの注意
ナイフ一体型は、薪を削るナイフと火を起こす道具が1本にまとまっていて便利です。Light My Fireのファイヤーナイフは、刃が8.9cmで、素材は80%がリサイクルのステンレス(12C27)です。刃の背を90度に研いであり、そこで柄の中の棒をこすって火花を出します。使える回数は最大3000回です。

Light My Fire(ライトマイファイア)
スウェーデン ファイヤーナイフ 2in1
FireKnife/日本の公式ストアの価格は確認できず
Moraknivのコンパニオン スパークは、柄にフェロロッド(火花を出す棒)が入ったアウトドアナイフです。刃の長さは104mm、厚さは2.5mm、全長は238mm、重さは128gです。刃はスウェーデンのステンレス(12C27)で、硬さは56.5 HRC(金属の硬さを表す単位)、刃の背でロッドをこすって火を起こします。


Morakniv(モーラナイフ)
コンパニオン スパーク
Companion Spark (S)/日本の公式ストアの価格は確認できず

気をつけたいのは、刃物の持ち歩きです。銃刀法(銃砲刀剣類所持等取締法)の第22条では、業務その他正当な理由による場合を除いては、刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物を携帯してはならないと定めています。ファイヤーナイフの8.9cmも、コンパニオン スパークの104mmも、この6cmをこえます。e-Gov法令検索 銃砲刀剣類所持等取締法
キャンプで使う道具でも、正当な理由がないときに持ち歩かないことが大切です。刃物を持ち歩きたくない人は、ナイフと分かれている棒とストライカーの形を選ぶ方法もあります。
焚き火の前に知っておきたい山火事の数字
ファイヤースターターは、雨や風の中でも火を起こせる道具です。だからこそ、火を使う場所と消し方には気をつけたいところです。林野庁は、山火事についていくつかの数字を公開しています。

林野庁によると、令和2年から令和6年の平均で、山火事は1年間に約1.2千件起きていて、1日あたりにすると全国で毎日約3件です。原因が分かっているもののうち、いちばん多いのが「たき火」で32.5%です。また、山火事の約7割は冬から春(1月〜5月)に集中しています。林野庁 山火事の発生状況
林野庁は、山火事のほとんどが人間の不注意によって起きているとしています。焚き火は、キャンプ場で決められた場所で、焚き火台を使って行い、帰る前には水で完全に消しましょう。Light My Fireも、水を必ず用意して、その場を離れる前に火を完全に消すよう書いています。林野庁 山火事の原因・林野庁 山火事の時期


目的別 どれを選べばいい?

はじめての1本なら、小さく軽い棒とストライカーの形がおすすめです。Light My Fireのスカウトは緊急用ホイッスルが付いていて、ブッシュクラフトのメタルマッチプロ2.1は公式ストアで2,860円で買えます。
長く使いたいなら、公式で約12,000回とされているLight My Fireのアーミーか、ブッシュクラフトのメタルマッチが目安になります。新聞紙やコピー用紙に直接火をつけたいなら、ロッドが200×13mmのファイヤーメーカーです。ナイフも一緒に持ちたいならナイフ一体型ですが、刃物の持ち歩きには注意してください。
ソロキャンプで小さな焚き火台を使う人は、ソロ用の焚き火台の比較やピコグリルの記事もあわせて読むと、道具をそろえやすくなります。
よくある質問
メタルマッチとマグネシウム棒は同じ物?
どちらも、金属の棒をこすって火花を出す道具を指して使われています。Light My Fireは棒の中身を鉄・マグネシウム・ランタン・セリウムの合金と説明し、ブッシュクラフトはロッドの素材をフェロセリウム、Mt.SUMIは「マグネシウム棒」と呼んでいます。メーカーによって呼び方と表し方が違います。
濡れたら使えなくなる?
各社とも濡れても使えると書いています。Light My Fireのスカウトは防水で濡れていても使え、ブッシュクラフトのメタルマッチプロ2.1は水に濡れても水気を拭けば着火でき、Mt.SUMIは水に濡れても拭き取るだけで使えるとしています。
ガスバーナーにも火をつけられる?
ブッシュクラフトは、メタルマッチプロ2.1について、焚き火のほかにアウトドア用のガスストーブなどへの着火も簡単だと書いています。Light My Fireも、ファイヤーナイフの説明でガスストーブに火をつけられるとしています。使うときは、それぞれのストーブの説明書もあわせて確かめてください。
使うときに気をつけることは?
ブッシュクラフトは、屋外で使うこと、高温の火花が出るのでやけどに注意すること、子どもの手の届かない所に保管することを注意書きに挙げています。本来の目的以外で使わないことも書かれています。
まとめ
ファイヤースターターは、金属の棒をこすって火花を出し、火口に火をつける道具です。火花の温度はどの社もほぼ3,000℃で、ライターの炎(約1,300〜1,970℃)より高く、濡れても使えるとメーカーは書いています。
選ぶときの違いは、使える回数(最大3000回から約12,000回)、ロッドの大きさ(60mmほどから200mm)、そしてナイフ一体型かどうかです。はじめてならLight My Fireのスカウトかブッシュクラフトのメタルマッチプロ2.1、長く使うならアーミーかブッシュクラフトのメタルマッチ、紙に直接つけたいならファイヤーメーカーが目安です。
火口と水を先に用意し、45度で長くこする。帰る前には水で完全に消す。この流れを覚えておけば、はじめてでも落ち着いて火を起こせます。キャンプ図鑑では、千葉県を中心にキャンプ場の情報もまとめています。焚き火ができるキャンプ場は、地図から探すページで探してみてください。



