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焚き火をしていると、風で炎があおられたり、火の粉が流れたり、となりのサイトからの視線が気になったりしますよね。そんなときに使うのが陣幕(じんまく)です。地面に立てる低い布の壁で、焚き火の風防と目隠しを1枚でこなしてくれます。
ただ、陣幕は商品によって高さが60cmから140cmまで、重さも750gから4kg台まで大きく違います。この記事では、テンマクデザイン、キャプテンスタッグ、Campingmoon、FUTURE FOXの6商品について、2026年10月15日に各社の公式ページを読み直し、高さ・幅・重さ・素材・価格を同じ表に並べました。張り方は取扱説明書から、安全の話は林野庁と日本防炎協会のページから引いています。


陣幕とは 焚き火の風防と目隠しを兼ねる幕
陣幕は、もともと昔の戦のときに陣地を作るために使った幕だと、キャプテンスタッグの公式記事が説明しています。キャンプでは、焚き火のそばに立てて風を弱めたり、まわりの視線をさえぎったりする道具として使われています。キャプテンスタッグの公式記事

同じ記事では、陣幕のメリットを3つ挙げています。1つ目は風よけで、炎が風であおられにくくなります。2つ目は火の粉対策で、風下に流れる火の粉を受け止めます。ただし、灰や火の粉が舞うこと自体は完全には避けられないとも書かれています。3つ目は仕切りで、混み合ったキャンプ場でもプライベートな空間を作れます。
テンマクデザインも陣幕の商品ページで「秋の肌寒いキャンプで風を遮り焚き火タープの下で焚き火をすれば最強のサイトが出来上がります」と紹介しています。風を受け止める壁があると、焚き火の熱がまわりに逃げにくくなる、という考え方です。テンマクデザイン 陣幕

一方で、メーカーのWAQは公式ブログで、陣幕のデメリットとして荷物が増えること、景色が楽しめないことを挙げています。眺めのよいサイトでは、あえて張らない、片側だけに張るといった使い分けも考えておくとよさそうです。WAQ公式ブログ
形と高さで選ぶ 座る高さに合わせるのが基本
WAQの公式ブログによると、陣幕の形は主に3つあります。横に長く伸ばす横長タイプ、角を作って囲う三角タイプ、焚き火の後ろに立てて熱を返すリフレクタータイプです。リフレクタータイプは高さが60〜70cm程度とされています。

高さの目安についても、同じブログが具体的に書いています。ソロキャンプで目隠しにするなら、ローチェアやミドルチェアに座った状態の視線を少し超える、高さ1mぐらいがよいそうです。テンマクデザインの陣幕ミニTCも、高さを100cmにした理由を「ソロのロースタイルでは体が隠れ、ちょっと背伸びすると外が見渡せます」と説明しています。

今回の6商品を高さで並べると、キャプテンスタッグ60cm、Campingmoon 68.5cm、テンマクの陣幕ミニTCと源流カモが100cm、FUTURE FOXが120cm、テンマクの陣幕が140cmです。Campingmoonは「高さ68.5cmの陣幕は、地面に座った際の目線を遮るのにちょうど良い高さ」と書いていて、地面に近いスタイル向けです。
- 焚き火の風よけが主な目的 → 60〜70cm前後の低いタイプ
- ソロのロースタイルで目隠しもしたい → 100cm前後
- チェアに座っても隠れたい、グループで囲みたい → 120cm以上
ここで言う目的と高さの組み合わせは、上の各社の説明を並べたものです。最後は、自分の椅子の高さと、張りたい場所の広さで決めてください。
素材の違い TC・コットン・難燃加工をどう見るか
陣幕の素材は、大きく分けてTC(ポリエステルとコットンを混ぜた生地)と、コットン100%の2つです。キャプテンスタッグの公式記事は、選ぶポイントとして素材(難燃性)と重さを挙げ、焚き火陣幕として売られている製品は基本的に燃えにくい素材だが、念のため確認するよう書いています。

| 商品 | 素材(公式の表記) | 火の粉についての公式の書き方 |
|---|---|---|
| テンマク 陣幕 | TC ポリエステル65%コットン35% 撥水加工済み | 素材ページで防炎加工は施されていないと説明 |
| テンマク 陣幕ミニTC | TC(表面撥水) 縁部ナイロン | 同上 |
| テンマク 源流カモ | コットン(撥水加工) | 防炎加工なし、火の粉がつくと穴が空く恐れ |
| キャプテンスタッグ UP-2710 | 綿100%(難燃加工) | 難燃生地使用の焚火陣幕 |
| Campingmoon B-660 | コットン100%+難燃性コーティング | 火の粉が当たっても穴が開きにくい仕様 |
| FUTURE FOX 陣幕 | TC+難燃コーティング | 火の粉が飛んでも穴が空きにくい |
テンマクデザインは素材ページで、TCは火の粉が舞っても穴が開きにくく丈夫だとしつつ、「防炎加工は施されておりません。幕体に火が当たるような位置での火器使用、焚火はしないでください」と書いています。火の粉に強いことと、火が当たっても平気なことは別、ということです。テンマクデザイン 素材について
難燃と防炎はどう違う?
「防炎」という言葉については、日本防炎協会が定義しています。マッチやライターのような小さな火を当てても、当たった部分が焦げるだけで簡単には火がつかず、ついても自分で消えて燃え広がりにくい性質を防炎性能と呼びます。日本防炎協会 防炎とは
協会は、消防法で使うことが決められている物を防炎物品、それ以外で協会の基準に合った物を防炎製品と分けています。防炎製品にはテント類や幕類も入っていて、テント類・シート類・幕類の認定は昭和50年から行われています。防炎物品と防炎製品、防炎製品の品目
今回比べた6商品の公式ページには、2026年10月15日の時点で「防炎製品」や防炎ラベルの記載は見当たりませんでした。「難燃加工」「難燃コーティング」は、各メーカーが自社の生地を説明するときの言葉です。どの陣幕でも、炎や焚き火台に近づけすぎないことが前提になります。


陣幕6つを公式の数字で比べた
ここからは6商品を1つずつ見ていきます。先に、高さ・幅・重さ・価格をまとめた表を置いておきます。価格はすべて税込で、2026年10月15日に各社の公式ページで確かめたものです。キャプテンスタッグだけはメーカー希望小売価格です。

| 商品 | 高さ | 幅 | 重さ | 価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| テンマク 陣幕 | 約140cm | 約510cm | 約4300g | 22,000円 |
| テンマク 陣幕ミニTC | 100cm | 300cm | 合計3.1kg | 10,780円 |
| テンマク 源流カモ | 約1,000mm | 約3,000mm | 約4.2kg | 21,780円 |
| キャプテンスタッグ UP-2710 | 約600mm | 約1,700mm | 約750g | 6,490円 |
| Campingmoon B-660 | 68.5cm | 166cm | 約1.6kg | 5,990円 |
| FUTURE FOX 陣幕 | 120cm | 公式に記載なし | 約1.98kg | 14,800円 |
テンマクデザイン 陣幕 いちばん大きい510cm×140cm
テンマクデザインの陣幕は、幅約510cm、高さ約140cmと、今回の6つでいちばん大きなサイズです。素材はポリエステル65%、コットン35%のTCで撥水加工済み。ポールはスチールが4本で、総重量はポール・収納ケース・張り綱を含めて約4300gです。収納サイズは約12cm×12cm×70cm。
注意したいのは、ペグが付いていないことです。公式ページには「ペグは付属しておりません。6本必要です」とあります。また、製品ごとに最大3%程度のサイズの差があるとも書かれています。


テンマクデザイン 陣幕ミニTC 高さ100cmのソロ向け
陣幕ミニTCは、テンマクデザインが「炎幕に最適の小さな陣幕作りました。高さも絶妙な100cm」と紹介している小さめのモデルです。サイズは300×高さ100cm。重さは本体が約0.8kg、ポールが2.1kg、収納ケースが0.2kgで、足すと3.1kgになります。
素材は表面撥水のTCで、縁の部分はナイロンです。ポールは強さを重視してスチールにしていて、さびを防ぐため必ず乾かしてからしまうよう書かれています。張り綱と収納ケースは付いていますが、ペグは別売りです。テンマクデザイン 陣幕ミニTC




出典 テンマクデザイン公式
テンマクデザイン 陣幕ミニ コットン 源流カモ 裏が白で明るい
源流カモは、陣幕ミニと同じ高さ約1,000mm、幅約3,000mmで、素材をコットン(撥水加工)にした数量限定の商品です。総重量は収納ケース込みで約4.2kg、収納サイズは約500×150×150mm。張り綱は3.6mが3本、1.8mが2本付いています。
公式ページは、裏面にプリントがなくコットンの白色なので、焚き火の明かりが反射して明るいと説明しています。その一方で「防炎加工はいたしておりません。火の粉がつくと穴が空く恐れがございます」とはっきり書いています。原産国は中国です。テンマクデザイン 源流カモ




出典 テンマクデザイン公式
キャプテンスタッグ UP-2710 いちばん軽い750g
キャプテンスタッグのFIRE PROOF 焚火ウインドスクリーン〈170〉は、幅約1,700mm、高さ約600mm、重さ約750gです。今回の6つの中でいちばん低く、いちばん軽いモデルです。素材は難燃加工をした綿100%で、ポール2本、ガイドロープ4本、スチールペグ6本、収納バッグが付いています。
公式の説明は「ロースタイルの焚き火用風除け。風を弱め、炎を守るウィンドスクリーン」。メーカー希望小売価格は5,900円(税込6,490円)です。色はオリーブのUP-2710のほか、ブラウンダックのUP-2711、ブラックのUP-2712があります。JANコードは4560464284225です。キャプテンスタッグ UP-2710

CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)
FIRE PROOF 焚火ウインドスクリーン〈170〉
UP-2710/メーカー希望小売価格 6,490円(税込・2026年10月15日時点)


Campingmoon B-660 地面に座る人向けの68.5cm
CampingmoonのB-660は、幅166cm、高さ68.5cm、重さ約1.6kgのコットン帆布の陣幕です。生地は綿洗い加工をしたコットン100%で、表面に難燃性のコーティングがしてあり、火の粉が当たっても穴が開きにくい仕様だと書かれています。
ポールは厚さ1.0mmのステンレスで、分割式です。ポールを通す筒(スリーブ)には、焚き火ハンガーのセンターポール(直径20mm前後)も使えるとのこと。収納時は約40×22×8cmで、帆布の専用ケースが付きます。公式ストアの価格は5,990円で、6商品の中でいちばん安い数字でした。Campingmoon B-660

Campingmoon(キャンピングムーン)
焚火陣幕 コットン帆布
B-660/公式ストア 5,990円(税込・2026年10月15日時点)



FUTURE FOX 陣幕 ロープなしで立つ120cm
FUTURE FOXの陣幕は、高さ120cmで、メーカーは業界最大級の高さと説明しています。素材は難燃性のTCで、その上から難燃コーティングをしてあり、火の粉が飛んでも穴が空きにくいとしています。
特徴は、ロープを使わずに自立することです。設営はペグダウンとポールを立てるだけ。前面の左右2か所には、風を逃がすための切れ目があります。ポールは直径28mmのアルミ製が2本付属し、収納時の重さは約1.98kg、収納サイズは長さ69cm×幅15cm×10cmです。横幅の数字は商品ページの文章に見当たらなかったため、この記事では書いていません。FUTURE FOX 陣幕

FUTURE FOX(フューチャーフォックス)
陣幕 高さ120cm
TC/公式オンラインストア 14,800円(税込・2026年10月15日時点)




重さと収納 車か徒歩かで変わる
陣幕は、ポールまで含めると思ったより重くなります。重さの数字は、メーカーによって本体だけなのか、ポールやケース込みなのかが違うので、表のカッコ書きも合わせて見てください。

重さを分けているのはポールの素材です。テンマクの陣幕と陣幕ミニTCはスチール、Campingmoonはステンレス、FUTURE FOXはアルミです。陣幕ミニTCの場合、本体0.8kgに対してポールが2.1kgあり、重さの多くがポールだと分かります。
車で行くキャンプなら、重さよりも高さと幅を優先して選べます。電車やバイク、徒歩で運ぶなら、キャプテンスタッグやCampingmoon、FUTURE FOXのように2kgを切るモデルが候補になります。ソロ向けの焚き火台と組み合わせるなら、ソロ向けの焚き火台の比較も参考にしてください。
張り方 テンマクの取扱説明書の手順
張り方は商品ごとに違いますが、ここではテンマクデザインの陣幕の取扱説明書に書かれている手順を紹介します。説明書は公式サイトでPDFとして公開されています。テンマクデザイン 陣幕 取扱説明書

- 付属のポール4本を組み立てて、幕体のスリーブ(ポールを通す筒)に通す
- スリーブの上の端にあるアイレット(金属の穴)に、ポールの先のピンを差し込む
- 差し込んだ側を上にして幕を起こし、ポールの下のピンを地面に差す
- 両端のポールには二股の張り綱(合わせて約6m)を付けてペグダウンする
- 真ん中のポールには短い張り綱(約3m)を付け、風上側に引きながらペグダウンする
ペグは付属していないので、6本を別に用意します。陣幕ミニTCと源流カモもペグは別売りです。キャプテンスタッグのUP-2710はスチールペグが6本付いています。

取扱説明書には大切な注意もあります。焚き火をするときにタープと一緒に使う場合、陣幕でタープの四方を取り囲むような張り方は避けるよう書かれています。換気がさまたげられて危険だからです。
焚き火の安全 陣幕を使うときの注意
陣幕は焚き火のそばで使う道具なので、火の扱いの基本もおさえておきましょう。林野庁によると、原因が分かっている林野火災のうち、いちばん多いのはたき火で、令和2年から令和6年の平均で32.5%です。また、山火事の約7割は1月から5月の冬から春に集中しています。林野庁 山火事の原因、林野庁 山火事の発生時期

林野庁は、山火事を防ぐための注意として次の3つを挙げています。林野庁 山火事予防のポイント
- 林野火災注意報や警報が出ているときなど、乾燥や強風のときは屋外で火を使わない
- 枯れ草などがある場所でたき火をしない
- たき火の最中はその場を離れず、使ったあとは完全に消す
陣幕そのものについては、キャプテンスタッグの公式記事が、陣幕に近すぎる場所で焚き火をすると、火の粉が舞ったときにフライシートに穴が開いてしまうことがあると書いています。テンマクデザインも、幕体に火が当たるような位置で焚き火をしないよう注意しています。
もう1つ、テント内での火の使用についてです。テンマクデザインは「ご使用について」のページで、一部のテントと指定のストーブの組み合わせを除き、テント内での火気の使用を禁止しています。陣幕でサイトを囲って暖かくなっても、焚き火はあくまで屋外で行いましょう。テンマクデザイン ご使用について


買う前に確かめたいこと

最後に、陣幕を選ぶときに確かめたいポイントをまとめます。
- 高さ → 風よけなら60〜70cm前後、目隠しなら100cm以上
- 幅 → 焚き火台の後ろだけなら170cm前後、サイトを仕切るなら300cm以上
- 重さ → 車で運ぶか、手で運ぶか
- 素材と火の粉の書き方 → 防炎加工の有無、難燃の表現
- ペグが付いているか → テンマクの3つは別に用意する
- 乾かす手間 → TCやコットンは濡れたら乾かしてからしまう
テンマクデザインは素材ページで、TCは完全防水ではなく乾きにくいので、表面が乾いて見えても裏が湿っていることがあると書いています。必ず乾燥させてから保管するよう案内しています。焚き火台そのものを選ぶなら、焚き火台のおすすめ比較もあわせてどうぞ。
よくある質問
陣幕と風防は何が違う?
焚き火の風防は、焚き火台のまわりに立てて風をさえぎる道具全般を指すことが多い言葉です。陣幕はその中でも布でできた幕のことで、風よけに加えて目隠しや仕切りにも使えます。キャプテンスタッグのUP-2710は、商品名にもウインドスクリーン(風防)と付いています。
雨の日も使える?
テンマクデザインは、TCは水にぬれると糸がふくらんで目が詰まるので防水性があるとしつつ、完全防水ではないと書いています。Campingmoonも、コットンは濡れると繊維がふくらみ、多少の雨なら水の侵入を防ぐ効果があると説明しています。使ったあとはしっかり乾かしてからしまいましょう。
防水スプレーをかけてもいい?
テンマクデザインは素材ページで、防水スプレーを1か所に大量に吹き付けないよう注意しています。かけるときは、メーカーの案内を確かめてから少しずつにしてください。
陣幕で四方を囲んでもいい?
テンマクデザインの取扱説明書は、焚き火をするときにタープと一緒に使う場合、陣幕でタープの四方を取り囲むような張り方は換気がさまたげられて危険なので避けるよう書いています。片側に立てるなど、囲いすぎない張り方にしておきましょう。
焚き火ハンガーのポールは使える?
CampingmoonのB-660は、ポールスリーブに直径20mm前後の焚き火ハンガーのセンターポールも使えると公式ページに書かれています。ほかの商品は、公式ページにその記載はありませんでした。
まとめ
陣幕は、高さで目的が分かれます。焚き火の風よけが中心なら、キャプテンスタッグ(約600mm・約750g)やCampingmoon(68.5cm・約1.6kg)のような低くて軽いモデル。ソロで目隠しもしたいならテンマクの陣幕ミニTCや源流カモの100cm。チェアに座っても隠れたいならFUTURE FOXの120cmやテンマクの陣幕の140cmが候補です。
どの商品も、メーカーが書いているのは火の粉に強いというところまでです。テンマクの3商品は防炎加工がないとはっきり書いていて、ほかの3商品も防炎製品の記載は見当たりませんでした。焚き火との距離をとる、四方を囲まない、乾燥や強風の日は火を使わない。この3つを守って使いましょう。
キャンプ図鑑では、千葉県を中心にキャンプ場の情報もまとめています。陣幕を持って出かける先は、地図から探すページで探してみてください。



