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キャンプから帰ってきた寝袋、そろそろ洗いたいけれど、洗濯機に入れていいのか迷いますよね。調べてみると「洗濯機でOK」という記事もあれば「手洗いで」という記事もあって、どれを信じればいいのか分からなくなります。
実は、これはメーカーによって答えが違います。この記事では、寝袋を作っている4社(モンベル、Rab、ナンガ、イスカ)の公式ページを2026年10月10日に読み直し、洗濯機・乾燥機・洗剤・乾かし方の書き方をそのまま並べました。最後に、メーカーにクリーニングを頼んだ場合の料金も比べています。


結論 4社の洗い方をひとつの表で

表にすると、違いがはっきりします。洗濯機については、ナンガとRabは「使う」前提で手順を書いています。モンベルは条件つきで、洗濯機OKの表示があるタグの製品を、ドラム式で洗うときだけ。縦型洗濯機は避けるよう書いています。イスカは、寝袋の洗濯に洗濯機や脱水機を使うのはおすすめしないとして、手洗いと自然乾燥をすすめています。
乾燥機も同じように分かれます。モンベルとRabは、ダウンなら低温の乾燥機で乾かす手順です。イスカの家庭向けの説明は陰干しで、ナンガも「直射日光の当たらない風通しの良い場所で完全に乾くまで」と自然乾燥の書き方です。
4社とも念を押しているのは、中まで完全に乾かしてからしまうことです。モンベルは表面が乾いて見えても内側が湿っていることがある、ナンガとイスカは乾ききる前にしまうとカビやにおいの原因になる、と書いています。もうひとつ、モンベル・Rab・ナンガの3社は、洗剤を残さないようにすすぎを十分にするよう書いています。
| 洗濯機 | 乾燥機 | 洗う間隔の目安 | |
|---|---|---|---|
| モンベル | ドラム式のみ(タグに表示がある物) | ダウンは低温。化繊は使わない | 汚れやかさの低下を感じたら |
| Rab | 使う(デリケートコース) | ダウンは低温。化繊も低温で | 少なくとも年に1回 |
| ナンガ | 使う(手洗い・毛布洗いなど) | 書いていない(陰干し) | ふくらみが弱くなったと思ったら |
| イスカ | おすすめしない(手洗い) | 家庭では自然乾燥 | 30泊〜50泊に1回か年に1回 |
なぜ寝袋を洗うのか
寝袋は汚れが目に見えにくいので、「洗わなくてもいいのでは」と思いがちです。イスカの公式ページにも、ひと昔前までは「ダウンシュラフは洗わないほうがいい」と教えられた人が多かったと書かれています。
ただ、イスカは続けて、5年も10年も洗わずに使い続けるのは衛生面でも機能面でも問題があると説明しています。眠っている間には一般的に200mlの不感蒸泄(汗として意識しない水分)があると言われ、その湿気や皮脂がダウンに残ると、重くてぺったりした、ふくらまない寝袋になっていくからです。
モンベルも同じことを書いています。中綿に皮脂などが付くと空気をたくさん蓄えられなくなり、保温性が下がる。だから、全体的に汚れているときや、かさが低くなって買ったころほど暖かくないと感じたときは、全体を洗うように、という説明です。

イスカは、実際にクリーニングした寝袋の前後の数字も公開しています。冬用のエア810は43g軽くなり、かさ高は9cm高くなりました。2000年頃のモデルのポカラは71g軽くなっています。汚れや湿気が抜けると、そのぶん軽く、ふっくらするということです。


どのくらいの間隔で洗えばいい?

数字で目安を出しているのはイスカとRabです。イスカは30泊〜50泊に1回、あるいは1年に1回。Rabは少なくとも年に1回で、よく使う場合はもっとこまめに、としています。
反対に、洗いすぎもよくありません。イスカは、使うたびに洗っていると生地や保温材が傷んで寿命が短くなるとして、頻繁な洗濯はすすめていません。年に数回キャンプに行く人なら、シーズンの終わりに1回洗う、くらいがちょうどいい計算です。
洗う前にできることもあります。イスカは、帰ってきたらできるだけ早く収納袋から出して、風通しのよいところで陰干しするようすすめています。睡眠中の汗や湿気を吸ったまま袋に詰めっぱなしにしないだけでも、次に洗うまでの間が持ちやすくなります。
洗う前にやること
洗濯表示と中綿の種類を確かめる
モンベルは、自宅で洗うときは必ず洗濯表示を確認するように書いています。ナンガも、製品によって洗濯の絵表示が違うので洗う前に確かめるよう案内しています。中綿がダウンか化繊かで、洗剤も乾かし方も変わるので、ここが最初の分かれ道です。

モンベルのダウンの寝袋には、中に仕切り(隔壁)がないシームレスダウンハガーと、仕切りがあるダウンハガーの2種類があります。シームレスは洗うときに羽毛が水を吸って片寄りやすいため、必ず専用のストリージバッグに入れて洗うよう書かれています。
破れと汚れのひどい部分を見ておく
破れがあると、洗っている間に中の羽毛が出てしまいます。モンベルは洗う前に破れやキズを確かめ、あれば修理するよう書いています。汚れのひどい部分は、洗剤を溶かした水をスポンジやタオルに含ませて先に拭き取る「部分洗い」が効果的です。落ちない油汚れには、タオルにベンジンを含ませて拭き取る方法も紹介されています。
洗剤を選ぶ
ダウンの寝袋の洗剤は、各社で少しずつ言い方が違います。モンベルは、一般の家庭用洗剤はダウンを傷めて保温性を下げるとして、ダウン製品専用の洗剤を使うよう書いています。Rabとナンガは、家庭用の中性洗剤でも洗えるとしたうえで、ダウン専用の洗剤をすすめています。イスカは中性洗剤をごく薄く溶かす手順です。
柔軟剤をはっきり避けるよう書いているのはRabです。柔軟剤は羽毛を膜で覆ってしまい、熱を閉じ込めにくくなるという理由です。化繊の寝袋でも、詰め物をコーティングして保温性を下げる可能性があるとしています。イスカは漂白剤を、生地の変色や劣化の原因になるとして避けるよう書いています。

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浴槽で手洗いする方法
どのメーカーの寝袋でも使えるのが、浴槽での手洗いです。モンベルとイスカの手順はほぼ同じなので、ひとつの流れにまとめました。




出典 モンベル公式
お湯の温度は、モンベルが40度以下、イスカが30℃前後と書いています。洗剤を溶かしたら、寝袋を軽くたたんで空気を押し出してから沈めます。撥水性の高い寝袋は水がしみ込むまで時間がかかるので、ゆっくり空気を押し出すようにします。
洗い方は、モンベルは足で優しく踏み洗い、イスカは押し洗いです。どちらも、もみ洗いやねじるのは避けます。汚れが浮いてお湯が濁ってきたら、栓を抜いて水が自然に抜けるのを待ち、きれいな水をためて同じようにすすぎます。水が濁らなくなるまで、泡が出なくなるまで繰り返してください。
いちばん気をつけたいのが脱水です。モンベルは、絞って脱水すると羽毛を傷めるとして、上から押さえて水を押し出し、バスタオルに挟んで吸い取る方法を書いています。水を含んだ寝袋はかなり重くなるので、一部分だけを持って引っ張り上げないようにしましょう。
洗濯機で洗う方法




出典 モンベル公式
洗濯機を使うなら、まず自分の洗濯機の取扱説明書を開いてください。モンベルは、洗濯機によっては寝袋の洗濯ができない場合があると書いています。そのうえで、モンベルの製品はタグに洗濯機OKの表示があるものだけ、ドラム式で洗います。
コースは、Rabがデリケートコース、ナンガが手洗いモード・おうちクリーニング・毛布洗いのどれか、モンベルは弱い水流です。ナンガは、通常のコースは回転数が多く、生地を傷める恐れがあると説明しています。大判のタオルと一緒に洗うとダメージを減らせる、という書き方もあります。
すすぎは多めにします。モンベルは2回以上、Rabはできるだけ回数を多く、時間を長く。洗剤が残ると、ダウン本来のふくらみを邪魔するからです。Rabは、洗う前に洗濯槽をすすいで、前に使った洗剤や柔軟剤を落としておくようにも書いています。1回に洗うのは寝袋1つだけです。


乾かし方 ここで失敗しやすい

乾かし方は、中綿がダウンか化繊かで変わります。ダウンは、モンベルもRabも低温の乾燥機を使う手順です。家に乾燥機がなければ、コインランドリーの乾燥機を使うようモンベルは書いています。Rabは20〜30分ごとに取り出して振ったりたたいたりし、ダウンの片寄りをほぐすよう説明しています。乾燥機にテニスボールや乾燥機用のボールを一緒に入れると、乾く時間が短くなるとも書かれています。
化繊は答えが分かれます。モンベルは、中の化繊綿を傷める恐れがあるので乾燥機は使わないでください、と書いています。Rabは、低温か合成繊維の設定でタンブル乾燥する手順です。同じ化繊でも、どちらが正しいかは製品によるので、手元の寝袋の洗濯表示で決めてください。

自然乾燥は時間がかかります。イスカは、夏用の寝袋で3日程度、冬用だと1週間かかると考えるように書いています。モンベルも化繊の寝袋は一週間以上かかることがあるとしています。乾燥機を使った場合でも、モンベルは仕上げに風通しのよい日陰で数日から一週間ほど乾かすようすすめています。表面が乾いて見えても、中が湿っていることがあるからです。



出典 モンベル公式
自然に干すなら日陰です。モンベルは表生地の紫外線による劣化を避けるため日陰で、ナンガとイスカも直射日光の当たらない風通しのよい場所で、と書いています。ナンガは寝袋を「この字」に干すことをすすめ、イスカはハンモックやスノコがあればベストとしています。
乾かしている間の手入れも大事です。イスカによると、濡れたまま数日置くと、中にゴロゴロした羽毛の塊ができてしまいます。洗った翌日に一度さわって、塊があれば広げて揺すり、軽くたたいてほぐします。裏返してまた1日置き、同じことを繰り返します。ナンガは、湿度が高い梅雨の時期はにおいやカビの原因になるので洗濯をすすめていません。洗う時期は、乾きやすい季節を選びましょう。
洗ったあとのしまい方
しまい方で寝袋の持ちが変わります。モンベルは、通気性のよい大きめの袋に圧縮しないように入れ、湿度の少ない場所に置くよう書いています。キャンプに持っていくときの小さな収納袋に詰めたままにすると、羽毛がへたってしまうからです。Rabも圧縮せずに保管するよう書いています。
撥水性が落ちてきた寝袋は、洗ったあとに撥水剤を使う方法もあります。モンベルは、乾燥機にかける前に塗るリキッドスプレーと、乾いたあとに吹きかけるエアゾールの2種類を紹介しています。

mont-bell(モンベル)
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自分で洗うのが不安なら メーカーのクリーニング
寝袋を自分で洗うには、浴槽と、1週間ほど干しておける場所が必要です。どちらも難しいときは、クリーニングに出す方法があります。モンベルは、クリーニング店に頼むときは中綿がダウンか化繊かを必ず伝えるよう書いています。イスカは、ダウン製品のクリーニングの実績がある店かを事前に確かめるようすすめています。
自社の寝袋を預かってクリーニングするサービスを、イスカ、ナンガ、スノーピークの3社が公式に用意しています。

| 料金(税込) | 別にかかるもの | 期間の目安 | 受け付ける寝袋 | |
|---|---|---|---|---|
| イスカ | 6,600円 | 送料880円・代引手数料 | およそ1ケ月 | イスカのダウンモデルのみ |
| ナンガ | 6,600円 | 返送料990円〜・代引手数料330円〜 | 30日〜40日程度 | ナンガ製のダウン製品 |
| スノーピーク | メニューによる | 申込みページで確認 | 通常4週間ほど | スノーピーク製品(化繊・ダウン) |
イスカのサービスは、生地の表面の汚れよりもダウンの性能を戻すことを目的にしていて、ドライクリーニングではなく中性洗剤の水洗いです。ドライクリーニングは油の汚れには強い一方で、ダウンに必要な天然の油分まで落として、ふくらむ力を損なう恐れがあるからだと説明しています。化繊や他社の寝袋、リペアテープで補修した寝袋は受け付けていません。イスカのクリーニングの案内
ナンガは、ダウン専門のクリーニング業者と提携していて、預かった製品すべてに撥水加工と抗ウイルス加工をします。注意点として、AURORA-TEXなど防水加工をした生地は、クリーニングで加水分解が起きるリスクがあり、使った年数が長いほど起きやすいと書かれています。生地が破れている場合は、クリーニングだけは受け付けず、修理と一緒の申込みになります。ナンガのクリーニングの案内
スノーピークは、化繊とダウンそれぞれに基本・撥水・防ダニの3つのメニューがあり、撥水と防ダニは同時にできません。申込みはWEBだけで、店頭には持ち込めません。10cm未満の破れやほつれは、追加料金なしで直してからクリーニングするとしています。スノーピークのシュラフクリーニング受付

費用で比べると、イスカに出す場合は6,600円に送料880円を足して7,480円。モンベルのダウンクリーナーが1,430円なので、差は約6,050円です。この差を、自分で洗う手間と、1週間ほど干しておくスペースとで比べて決めるのが現実的です。仕上がりまで1ケ月ほどかかるので、出すならシーズンが終わってすぐがおすすめです。
よくある質問
コインランドリーで丸ごと洗ってもいい?
乾燥機については、モンベルが「乾燥機がなければコインランドリーの乾燥機を」と書いています。洗うところまでコインランドリーで、という手順はどの社の公式ページにもありませんでした。洗濯機を使うなら、モンベルは家庭のドラム式、Rabとナンガは家庭の洗濯機のやさしいコースを前提に書いています。
化繊の寝袋も同じ洗い方でいい?
洗い方の流れは同じですが、洗剤と乾かし方が違います。モンベルは化繊には家庭用の中性洗剤を使い、乾燥機は使わず平干しか吊るして乾かすとしています。Rabは化繊も低温でタンブル乾燥できるとしています。最後は手元の寝袋の洗濯表示で判断してください。
ドライクリーニングに出してもいい?
Rabは、化繊の寝袋はドライクリーニングを絶対に避けるよう書いています。イスカは、ダウンの寝袋もドライクリーニングだとダウンの天然の油分まで落としてしまう恐れがあるとして、自社のサービスでは水洗いをしています。クリーニング店に頼むときは、水洗いでできるかを聞いてみるとよさそうです。
洗ってもふくらみが戻らないときは?
ナンガは、クリーニングをしてもダウンのふくらみが完全には戻らない可能性があると書いています。ナンガの寝袋なら、羽毛を足す「羽毛増量」も受け付けていて、工賃は3,300円から、これに羽毛代がかかります。
まとめ
寝袋の洗い方は、メーカーによって洗濯機と乾燥機の扱いが違います。ナンガとRabは洗濯機のやさしいコースで洗う手順を、モンベルはドラム式で洗濯機OKのタグがある物だけ、イスカは手洗いと自然乾燥をすすめています。迷ったら、どの社でも使える浴槽での手洗いが安全です。
どの社も念を押しているのは、中まで完全に乾かしてからしまうこと。あわせて、ジッパーを閉める(モンベル・Rab)、柔軟剤を使わない(Rab)、圧縮せずにしまう(モンベル・Rab)も覚えておくと安心です。自分で洗うのが難しければ、イスカとナンガは6,600円でクリーニングを受け付けています。
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