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持っている寝袋で冬のキャンプに行きたいけれど、夜に寒くならないか心配。新しい冬用の寝袋を買う前に、インナーシュラフで暖かさを足せないか調べている人も多いと思います。
インナーシュラフは、寝袋(シュラフ)の内側に入れて使う、袋の形のシーツです。メーカーによって「インナーシーツ」「サーマルシーツ」「ライナー」「シュラフシーツ」など呼び方が違います。この記事では、メーカー4社(モンベル、イスカ、Sea to Summit、Bears Rock)の公式ページを2026年10月15日に読み、寝袋の使える温度を何℃下げられるか、重さ、収納サイズ、公式ストアの価格を同じ表に並べました。数字はすべて公式ページに書いてあるものだけを使っています。


結論 8枚の公式の数字をひとつの表で

まず全体像です。寝袋の使える温度をどれだけ下げるかを数字で書いているのは、モンベルの3枚とSea to Summitの1枚です。モンベルのクリマエア ライト ウォームアップシーツが約3℃、シームレス アルパイン バロウバッグ サーマルシーツとシームレス ダウンハガー800 サーマルシーツが約5℃です。Sea to Summitのリアクターは、寝袋とマットしだいで「数℃」上がると書いています。
ほかの4枚は、温度の数字ではなく、保温性を高める、汗や汚れを防ぐ、といった説明になっています。数字が無いものは、暖かさよりも寝袋を汚さないことが主な役目のものが多いです。
| 商品 | 中身 | 下げる温度 | 重さ | 公式ストアの価格 |
|---|---|---|---|---|
| モンベル クリマエア ライト ウォームアップシーツ | ポリエステルの起毛 | 約3℃ | 214g | 6,600円 |
| モンベル バロウバッグ サーマルシーツ | 化繊綿 エクセロフト | 約5℃ | 542g | 12,650円 |
| モンベル ダウンハガー800 サーマルシーツ | 800フィルパワーのダウン | 約5℃ | 446g | 24,000円 |
| Sea to Summit リアクター | ポリエステル100% | 数℃ | 268g | 確認できず |
| イスカ ライナー SZ スーパーライト | ポリエステル起毛 | 記載なし | 320g | 4,620円 |
| イスカ シルクシーツ レクタ | シルク100% | 記載なし | 130g | 11,000円 |
| モンベル キャンプシーツ | ポリエステル | 記載なし | 241g | 3,300円 |
| Bears Rock ボアフリース | フリース | 記載なし | 約1000g | 2,880円 |
Sea to Summitはオーストラリアのメーカーで、日本の公式ストアでの価格は確認できなかったため、価格は書いていません。Bears Rockの公式ストアでは、2026年10月15日の時点で、フリースの商品ページのカラーを選ぶ欄にSOLD OUTの表示が出ていました。買う前に在庫を確かめてください。
インナーシュラフとは? 3つの役目

インナーシュラフの1つ目の役目は、寝袋を暖かくすることです。寝袋の中にもう1枚、空気をためる層が増えるので、体の熱が逃げにくくなります。モンベルのクリマエア ライト ウォームアップシーツは、毛足の長いポリエステル繊維が空気を多くため込むので保温性に優れる、と説明しています。
2つ目は、寝袋を汚さないことです。寝ている間の汗や皮脂は、まずシーツが受け止めます。イスカはシュラフシーツSZについて汗や汚れを防ぐと書き、モンベルはキャンプシーツについて、寝袋の汚れを防ぎ、気軽に洗濯できると説明しています。寝袋本体は大きくて洗うのが大変なので、シーツだけを洗えるのは助かります。
3つ目は、暑い時期にそれだけで寝られることです。モンベルのバロウバッグ サーマルシーツはシーツ単体でも使え、ダウンハガー800 サーマルシーツは夏場などは単体でも使い、足元まで全開してブランケットのようにも使えるとしています。イスカのライナー SZ スーパーライトも、夏の沢登りなどでは単体で使えると書いています。



冬の寝袋に足すと何℃変わる?

温度の数字を書いている4枚を並べると、化繊の起毛のクリマエア ライトが約3℃、中わたの入ったバロウバッグとダウンハガーのシーツが約5℃です。中わたが入っている分、下げる温度が大きく、重さも増えます。
たとえば、使える温度が5℃の寝袋に、約5℃下げるシーツを足すと、目安は0℃前後になります。ただし、これはあくまでメーカーが示す目安です。Sea to Summitも、どれだけ暖かくなるかは寝袋がどれだけ熱を逃がさないか、マットがどれだけ地面の冷たさを防ぐかなど、いろいろなことで変わると書いています。
寝袋の「使える温度」はどうやって決まる?

寝袋の「使える温度」は、メーカーが試験や基準をもとに決めています。モンベルは、ISO(国際標準化機構)で定められたISO23537という試験で測っていると説明しています。下着を着たマネキンにヒーターと温度センサーを取りつけて寝袋に入れ、マネキンの表面の温度を測って、3つの温度域を決める方法です。なお、モンベルのファミリーバッグと子ども用の寝袋は、ISO23537を採用していません。モンベル公式 対応温度域について
イスカは、クイックチョイス(QC)という目安を出しています。中部山岳の標高1000〜2000mでテント泊をする前提で寝袋を5段階に分け、標高2000m以上や北の地方、寒さに自信がない場合は1〜2段階上げるよう書いています。例として、7〜8月に上高地(約1500m)でテント泊ならQC-1、涸沢(約2300m)やさらに上で泊まるならQC-2、寒さが不安ならQC-3としています。イスカ公式 クイックチョイス
つまり、冬のキャンプで寒さが心配なときは、まず寝袋の使える温度を確かめ、足りない分をインナーシュラフで補えるかを考えるのが順番です。足りない分が5℃より大きいときは、寝袋そのものを冬用にすることも考えてください。冬用の寝袋を比べたい人は、ナンガの寝袋の記事も参考になります。
中身の素材で選ぶ 5つのタイプ

インナーシュラフは、中身の素材で大きく5つに分けられます。暖かさを足したいなら化繊やダウン、寝袋を汚さないことが目的ならコットンや薄い化繊の布、とにかく軽くしたいならシルク、値段をおさえて厚みがほしいならフリースです。ここからは、素材ごとに公式の数字を見ていきます。
化繊の起毛と化繊綿 暖かさを足す定番
モンベルのクリマエア ライト ウォームアップシーツは、毛足の長いポリエステル繊維でできていて、寝袋の使える温度を約3℃下げるとされています。重さは214g(収納袋込みで225g)、広げた大きさは最大長184×最大幅70cm、収納サイズはΦ12×20cmです。柔軟剤は使わないよう書かれています。


mont-bell(モンベル)
クリマエア ライト ウォームアップシーツ
1121520/公式ストア 6,600円(税込・2026年10月15日時点)
もっと暖かさを足したいなら、モンベルのシームレス アルパイン バロウバッグ サーマルシーツです。モンベル独自の化繊綿エクセロフトが入っていて、中わたの量は寝袋の「シームレス アルパイン バロウバッグ #7」と同じです。インナーとして使うと寝袋の使える温度を約5℃下げられ、シーツ単体でも使えます。
重さは542g(収納袋込みで562g)、収納サイズはΦ12×24cm(2.4L)です。体の動きに合わせて最大114%伸びる作りで、表の生地は30デニールのポリエステル タフタにはっ水加工がしてあります。デニールは糸の太さを表す単位で、数字が小さいほど細い糸です。家庭で洗濯でき、収納袋に衣類を詰めると枕として使えるとされています。


mont-bell(モンベル)
シームレス アルパイン バロウバッグ サーマルシーツ
1121440/公式ストア 12,650円(税込・2026年10月15日時点)
ダウン 軽くて暖かい
モンベルのシームレス ダウンハガー800 サーマルシーツは、800フィルパワーのEXダウンを使ったシーツです。フィルパワーはダウンのふくらむ力を表す数字で、大きいほど少ない量でよくふくらみます。インナーとして使うと、寝袋の使える温度を約5℃下げられます。
重さは446g(収納袋込みで466g)で、同じ約5℃のバロウバッグのシーツ(542g)より96g軽くなっています。収納サイズはΦ12×24cm(2.4L)、身長183cmまで使え、最大135%伸びます。シーツの中に仕切りを設けないスパイダーバッフルシステムで、ダウンの暖かさを生かす作りです。表の生地は15デニールのバリスティック エアライト ナイロンです。


mont-bell(モンベル)
シームレス ダウンハガー800 サーマルシーツ
1121497/公式ストア 24,000円(税込・2026年10月15日時点)
Sea to Summit リアクター 体の熱を跳ね返す化繊
Sea to Summitのリアクターは、Thermolite Proという生地を使ったインナーです。中が空洞になった繊維と、体から出る赤外線を吸収するセラミック顔料で、体の熱を跳ね返して暖かさを保つと説明しています。素材はポリエステル100%です。
形は2種類あり、Compact Mummy(コンパクトマミー)は268gで198×80cm、推奨身長177cm、Mummy(マミー)は284gで216×80cm、推奨身長198cmです。収納サイズは15×7×11cmです。軽さと小ささのためにサイドジッパーは付けておらず、そのかわり肩にスナップがあって出入り口を広くできます。足元はドローコード(絞りひも)で開け閉めできます。


Sea to Summit(シートゥサミット)
リアクター スリーピングバッグ ライナー
Reactor Liner/日本の公式ストアの価格は確認できず
フリース 安くて厚みがある
Bears Rockのフリースのインナーは、価格をおさえて厚みがほしい人向けです。くるむん インナーフリース IF-201Kは公式ストアで1,980円、使うときの大きさは180×75cm、重さは約655gです。ボアフリース IB-301Kは2,880円で、180×75cm、約1000g、肩口を絞れる作りです。
ボアフリース ロング IB-301Lは3,750円で、大きさは240×75cmです。ふつうのサイズより上の部分が60cm長く、肩口から首元、顔まわりまで包めます。重さは約1250gです。どれも洗濯できると書かれています。夏向けには、パイル生地(タオルのような生地)のインナータオル IP-201Kが2,780円、約695gです。


Bears Rock(ベアーズロック)
くるむん インナーフリース
IF-201K/公式ストア 1,980円(税込・2026年10月15日時点)

Bears Rock(ベアーズロック)
ボアフリース ロング
IB-301L/公式ストア 3,750円(税込・2026年10月15日時点)
フリースのインナーは、重さが約655gから約1250gと、ほかの素材より重めです。登山で背負うより、車で行くオートキャンプに向いています。
コットン・シルク・薄い化繊 汚れよけと軽さ
寝袋を汚さないことが一番の目的なら、薄いシーツが向いています。イスカのシュラフシーツSZはコットン100%で4,950円、400g、80×215cmです。汗や汚れを防ぎ、夏期の山小屋などで使うものとされています。モンベルのキャンプシーツは75デニールのポリエステル タフタで3,300円、241g、184×77cmです。

mont-bell(モンベル)
キャンプシーツ
1121197/公式ストア 3,300円(税込・2026年10月15日時点)
イスカのライナー SZ スーパーライトは、ポリエステル起毛で4,620円、320g、肩幅78×205cmです。サイドジッパーが付いていて、寝袋の保温性を高めて汚れも防ぐとされています。


ISUKA(イスカ)
ライナー SZ スーパーライト
2115/公式ストア 4,620円(税込・2026年10月15日時点)
いちばん軽いのは、イスカのシルクシーツ レクタです。シルク100%で、重さは130g、大きさは85×185cm、収納サイズはφ7×12cmです。価格は11,000円で、横にスリット(切れ目)があります。荷物を軽く小さくしたい人に合います。

重さと収納サイズを比べる

重さは、いちばん軽いイスカのシルクシーツが130g、いちばん重いBears Rockのボアフリースが約1000gです。約3℃下げるクリマエア ライトの214gと、約5℃下げるバロウバッグのシーツの542gでは、328gの差があります。暖かさを2℃多く足す分、重さもかさも増えると考えてください。
| 商品 | 重さ | 収納サイズ | 使うときの大きさ |
|---|---|---|---|
| イスカ シルクシーツ レクタ | 130g | φ7×12cm | 85×185cm |
| モンベル クリマエア ライト | 214g | Φ12×20cm | 184×70cm |
| モンベル キャンプシーツ | 241g | Φ9×15.5cm | 184×77cm |
| Sea to Summit リアクター(コンパクトマミー) | 268g | 15×7×11cm | 198×80cm |
| イスカ ライナー SZ スーパーライト | 320g | 8×8×21cm | 78×205cm |
| モンベル ダウンハガー800 サーマルシーツ | 446g | Φ12×24cm | 身長183cmまで |
| モンベル バロウバッグ サーマルシーツ | 542g | Φ12×24cm | 記載なし |
| Bears Rock ボアフリース | 約1000g | 31cm×直径20cm | 180×75cm |
登山やバイクのキャンプなど、荷物を背負ったり積める量が少なかったりするときは、500gより軽いものを選ぶと荷物が楽になります。車で行くオートキャンプなら、重さよりも暖かさや値段を優先しても困りにくいはずです。
形とサイズは寝袋に合わせる

インナーシュラフの形は、持っている寝袋の形に合わせて選びます。頭の方が広く足元がせまいマミー型の寝袋には、細い形のものが合います。四角い封筒型の寝袋には、四角い形のシーツが合います。寝袋より大きすぎると中でだぶつき、小さすぎると窮屈になります。
モンベルは、四角い形のシーツも出しています。レクタングラー シーツは220×90cmで3,850円、344g、枕カバーが一体になっていて、襟元を折り返せる作りです。ファミリーバッグ シーツは200×80cmで4,400円、282g、ドローコードで絞れるフードが付いています。


イスカのインサートシーツは85×220cmで2,530円、400gのポリエステルです。上の面が17cm、下の面が35cm長く作られていて、寝袋の口で折り返して使います。丸洗いもできます。

身長にも注意してください。Sea to Summitのリアクターは、コンパクトマミーが推奨身長177cm、マミーが198cmです。モンベルのダウンハガー800 サーマルシーツは183cmまでとされています。背の高い人は、長さに余裕のある形を選ぶと安心です。
目的別 どれを選べばいい?

冬の寝袋が少し寒いときは、寝袋の使える温度を約5℃下げるモンベルのバロウバッグ サーマルシーツか、ダウンハガー800 サーマルシーツが目安です。軽さを重く見るならダウンハガー(446g)、価格をおさえるならバロウバッグ(12,650円)です。2つの価格の差は11,350円です。
軽さと暖かさを両方ほしいなら、約3℃下げて214gのクリマエア ライト ウォームアップシーツです。車で行く冬のキャンプで、値段をおさえて厚みを足したいなら、Bears Rockのボアフリース(2,880円)やボアフリース ロング(3,750円)が候補になります。
寝袋を汚したくないだけなら、モンベルのキャンプシーツ(3,300円)やイスカのシュラフシーツSZ(4,950円)、とにかく軽く小さくしたいならイスカのシルクシーツ レクタ(130g)です。


使ったあとのお手入れと保管

イスカは、寝袋は寝ている間の汗や水分を吸っているので、使ったあとはすぐに風通しの良い所で陰干しをし、収納袋から出して室内で数日間広げておくのが最適だと書いています。シーズンが終わったら、通気性の良い大きな袋に入れ、湿気の少ない涼しい所で保管するようすすめています。イスカ公式 寝袋の使い方
インナーシュラフを使うと、汚れはまずシーツにつくので、シーツを洗う回数を増やし、寝袋本体を洗う回数を減らせます。モンベルのキャンプシーツやバロウバッグのシーツ、イスカのインサートシーツ、Bears Rockのフリースは家庭で洗えると書かれています。Sea to Summitは、リアクターは洗濯機で洗え、乾燥機は低い温度か自然乾燥にするよう書いています。
柔軟剤には注意してください。モンベルはクリマエア ライトで柔軟剤を使わないよう書き、Sea to Summitも柔軟剤は汗を吸って外に出す働きを下げるので避けるよう書いています。寝袋本体の洗い方は、寝袋の洗濯の記事にまとめています。
よくある質問
インナーシュラフとインナーシーツは違う物?
同じように寝袋の内側に入れて使う物を指して使われています。モンベルは「シーツ」や「サーマルシーツ」、イスカは「ライナー」や「シュラフシーツ」、Sea to Summitは「Liner(ライナー)」、Bears Rockは「インナー」という名前で出しています。
インナーシュラフだけで寝られる?
商品によって違います。モンベルのバロウバッグ サーマルシーツとダウンハガー800 サーマルシーツはシーツ単体でも使えるとされ、イスカのライナー SZ スーパーライトも夏の沢登りなどでは単体で使えると書かれています。寒い時期に単体で使うものではないので、気温に合わせて選んでください。
ダウンの寝袋にも入れて使える?
インナーシュラフは寝袋の中に入れて使う物なので、中わたの種類に関係なく使えます。ダウンの寝袋は家で洗うのが大変なので、シーツで汚れを受け止めておくと、本体を洗う回数を減らせます。イスカは、ダウンモデルの寝袋は信頼できる業者に頼むか、ダウン用の洗剤などで自分で洗うこともできると書いています。
どのくらいの寒さまで使える?
インナーシュラフ単体の使える温度は、公式ページに書かれていません。メーカーが書いているのは「寝袋の使える温度を約3℃や約5℃下げる」という目安です。使う寝袋の温度表示に、この目安を足して考え、寒さが心配な場合は服を1枚足すなど余裕を持たせてください。
まとめ
インナーシュラフは、寝袋の内側に入れて、暖かさを足し、寝袋を汚さないようにする袋の形のシーツです。モンベルは、寝袋の使える温度をクリマエア ライト ウォームアップシーツで約3℃、バロウバッグとダウンハガー800のサーマルシーツで約5℃下げると書いています。
選ぶときの違いは、下げる温度、重さ(130gから約1000g)、形、そして価格です。冬の寝袋に暖かさを足すならモンベルのサーマルシーツ、軽さと暖かさを両方ならクリマエア ライト、車のキャンプで値段をおさえるならBears Rockのフリース、汚れよけならキャンプシーツやシュラフシーツ、軽さ重視ならシルクシーツが目安です。
まずは持っている寝袋の使える温度を確かめ、足りない分をインナーシュラフで補えるかを考えてみてください。キャンプ図鑑では、千葉県を中心にキャンプ場の情報もまとめています。冬に泊まれるキャンプ場は、地図から探すページで探してみてください。



